Marchカタログ-2018
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2018 March Scopes29-性能を最大限に引き出すために-スコープリング・ラッピングスコープリングに対するラッピングアライメントの必要性は、残念なことに日本では正しく認識されていません。スコープを銃に装着する際、市販されているリングを銃に装着、そのままスコープを載せて固定すると、スコープのボディに傷をつけたり、スコープ本体にダメージを与え、最悪の場合はスコープを破損させてしまう可能性があります。それにも関わらず、ほとんどのシューターは、そんな可能性があることをご存じありません。また、銃に装着していたスコープを取り外して、スコープリングも外してみると、スコープのチューブ部分にうっすらと傷がついている場合があります。スコープを銃に装着したのだから、リングの跡(装着痕)が付くのは当たり前と思われていないでしょうか。適切な方法でスコープを装着すれば、そんな傷はスコープにほとんど付きません。スコープリングのラッピングアライメントは、スコープの適切な装着に必要な作業です。これをおこなえば、スコープにダメージを与えたり、傷をつけたりする可能性を大幅に減らせるのです。ラッピングアライメントの重要性銃は工業製品です。スコープリングも、スコープベースも、そしてスコープも工業製品です。工業製品には、製造公差というものが存在します。個々の部品製造において、この程度の寸法誤差は許容範囲ですよ、というものが製造公差です。これにより、個々の製品は品質を一定に保っています。単独の機械なら、その公差内であれば、問題は発生しません。ところがスコープを装着する場合、銃にマウントベースを取付け、そこにスコープリングを装着し、そこにスコープを締め付けて固定します。バラバラに作られた複数の工業製品が積み重なり、スコープを固定しているのです。単独の製品であれば、公差内に収まって問題を起こすことはありませんが、複数の製品が積み重なれば、製造公差が加算され、稀に許容範囲を超えてしまう可能性があるのです。極端な例としては、前側のスコープリングと後ろ側のスコープリングの高さが違ってしまう場合もあります。そこにスコープを載せて締め付け固定すれば、スコープボディが歪んでしまうことになります。光学機器であるスコープのボディを歪ませてしまっては、光軸が狂ってしまいます。スコープを壊す可能性とは、これを指します。締め付けによって無理な力が加わりますので、ボディに傷も付きます。一流メーカー製の高価なリング、スコープベースなら精度よく作られており、そんなことは起きないと思われるかもしれません。しかし、現実には高価な製品でもそういったトラブルは起きています。前後一体型のリング、一体型ベースでも同様です。ベースを取り付ける銃本体だって、完璧な寸法でレシーバー部ができているという保証はありません。建築物を建てる時、地面を整地するように、スコープ装着も、その地面にあたるスコープリングが前後、正確に取り付けられているかを確認する必要があります。

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